こんにちは!非常食を中心に防災情報を発信する「非常食を備えるブログ」 管理人の山猫です。(@yamaneko_solar)
日本人には欠かせない「米」
災害時であっても、米がない生活というのは考えられません。(少なくとも私は、米が食べられないのはかなりのストレスです。)
お米は、電気炊飯器でなくても熱源と水があれば炊くことはできます。ただ、この二つがちょっと曲者ですよね。。
お米は研ぐのにも水がいりますし、炊くのにも必要。しかも、お米を炊くのは結構時間がかかるという問題点もあります。。。時間がかかるという事は、燃料をその分消費するという事。。。
災害時は、水も燃料も貴重品だから、できるだけ消費を抑えたいよね!
魔法のごはん!アルファ米とは?
アルファ米という名称を聞いたことがある人はとても多いと思います。非常食セットを買ってくるとほとんど場合、アルファ米のご飯がついてきます!
でも・・・・そもそも、このアルファ米って何者なのでしょうか?
ポイントは「でんぷん」
でんぷんという名前も聞いたことがない!という人は少ないと思います。穀物に一般的に含まれる物質ですよね!当然 「米」にも、大量のでんぷんが含まれているのです。
お米は70~80%がデンプンでできているのですが、生デンプン(つまり生のお米)は、そのまま食べてもおいしくないし、消化もしにくいのです。しかし、水を含ませ熱を加えると、美味しくて、しかも消化しやすいデンプンに変化するのです。これを「アルファ化デンプン」といいます。
ここで「アルファ」という文字が出てきた!
しかし・・・アルファ化デンプンは、非常に不安定な物質で、時間がたつと、元の生でんぷんに戻ってしまうのです。。。。
アルファ米とは、アルファ化したデンプンが、元に戻らないように注意しながら、乾燥させた物だったのです。
この、乾燥したアルファ米は、お湯や、水を加えるだけでおいしいごはんに戻ります。
なぜなら、すでにアルファ化でんぷんになっているから!
アルファ米の非常食が、お湯だけでなく、水でも食べられるのにはこんな秘密があったんですね!
(もちろんお湯で作ったほうがおいしいのですが、水で作っても、ちゃんと体内で吸収してくれる栄養のある非常食になるのです。)
アルファ米を使った非常食(袋飯)
尾西食品のアルファ米シリーズ
最近は、アルファ米を使った非常食は珍しくなくなりましたが、有名なのはやはり、尾西食品。
なんと、創業は、昭和10年!その時には、米のアルファ化の技術を確立していたみたいです。
昭和10年!って、アルファ化米ってそんな昔からあるんだ!
アルファ米って歴史があるんですね! 1944年(昭和19年)には、水で戻すことのできるアルファ米の大量生産を始めたというから驚きですね!
これは、日本帝国海軍の要請とありますから、軍艦で使用されたのでしょうね。
現在は、お菓子でおなじみの亀田製菓のグループ企業になっているようです。
お湯でも、お水でもおいしいごはんが食べられる尾西のアルファ米シリーズです。お湯で炊いたり、鍋で湯煎したりする必要がないので、気軽に食べる事が可能です。
ただ、注意点は、お湯の場合は、袋に注いで15分で完成なのに対し、水の場合は、60分! 水を入れてほっておけば良いと言っても、ちょっと時間がかかりますよね。。
尾西のアルファ米シリーズは、とにかく種類が豊富! つらい避難生活ですから、少しでも食事を楽しみたいですよね!
サタケ のマジックライスシリーズ
もう一つの有名どころが、サタケさんのマジックライスシリーズ
基本的な考え方は、尾西食品の、アルファ米シリーズと同じです。
サタケさんのマジックライスシリーズは、入れるお湯の量を変える事で、通常のご飯と、柔らかめの雑炊の二種類の食べ方に対応している点。
もちろん、他社のアルファ化米も同じようにお湯を増やせば雑炊になりそうなのですが・・・製品として、両方に対応していると、うたっているのはサタケのマジックライスだけなのです。
アルファ食品株式会社
アルファ食品さんは、お米のスペシャリスト。1966年からアルファ化米を軸に会社を運営してきたそうです。
会社が、西日本という事もあって、東日本での知名度は、上の2社に比べて今一歩(山猫の感想です)ですが、とても良い商品をだしているなと思います。
調理時間はどれも同じなので、どれを選ぶかは、好みの問題になりそうです。
実は登山などのアウトドアにも便利なんです。
長期保存ができる非常食はとても便利なのですが、、困るのは、賞味期限が切れそうになってしまった時。。
非常食として考えればとてもおいしいですし、すごくありがたい商品なのですが、普段の生活で食べるのは何となく気が進まないですよね。(本当は、避難生活をシミュレートしながら非常食を食べるというのが理想なのですが、、、)
このアルファ米シリーズは、次の3つのポイントで登山などのアウトドア向きだと山猫は考えています。
(1) 沸騰したお湯でなくても調理可能
(2) 単なる白飯だけでなく、チャーハンやピラフ、ドライカレーなど、これだけで食事が完結できる。
(3) レトルトパックから直接食べられるようになっているので、食器がいらない。そしてゴミが最小限。
お湯は、熱いお湯を魔法瓶で持って行ってもよいし、登山用のガスコンロで沸かすという方法でも良いと思います。
(冷たい水でも食べられるのですが、真夏以外は、やっぱり暖かい食事が良いですよね。。。)
普段のレジャーで、アルファ米の非常食を食べるのには、二つのメリットがあります。
(1) 定期的に消費することで、賞味期限が切れて食べられなくなる心配がなくなる(でも食べた分は必ず補充しましょう!)
(2) 非常食を食べるという事に慣れる・・・実は、地味に大事な事なんです。災害時と言うのは明らかに普段と違う状況です。さらに食事も今まで味わったものでないとすると、、それだけでかなりのストレスになるのです。
非常食を定期的に食べる事で、非常食を食べる事は特別な事ではないんだよーという事をアピールすることが大事なのです。(自分にアピール?)
さらに、アルファ―米の非常食を調理する練習にもなるという点も見逃せません!
アルファ―米の非常食を調理するのはコツを知っていればとっても簡単なのだけど、何も知らないで作ると、意外に失敗しやすいのだ。。
アルファ―米の非常食を美味しく調理する方法については以下の記事で解説していますので、ぜひご覧ください。
今回ご紹介した商品
水さえあれば、おいしい米が食べられる! アウトドアにも便利なアルファ米シリーズ。食べつくすことが無いように、古いものから順番に食べて行って、足りない分を補充する、ローリングストック法をうまく使いたいですね!
以上、今回は、名前はよく聞くけれど、実はどんなものかよくわかっていなかったアルファ米とアルファ米を使った非常食を紹介しました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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